見学も可能!ピースボートのオーシャンドリーム号の船内はこんな感じ

今回はピースボートの船、オーシャンドリーム号の船内について書こう。108日をこの船内で暮らした僕にとってはもはや家であるこの船は、定期的に見学会も行われている。ただ、ピースボートの見学に行ってもなかなかオーシャンドリーム号の全容把握しづらい。だって、デカいもん。この記事を読めば、見学会での理解が深まる……はず。


ピースボートの船は時代によって変わる

ネットを見ているとピースボートの船はひどい、という記事を見ることがある。

これについては、残念ながら、事実だった。

「事実だった」という言い方をするのは、「過去にはひどい船もあった」のは事実だからだ。何でも、船体に穴が開いたらしい。

ピースボートは自分で船を持っているわけではなく(そんなお金はないはず)、船会社から船を借りている。オーシャンドリーム号は2012年からチャーターしている船だ。

僕はオーシャンドリーム号に不満はないし、オーシャンドリーム号になってから船に対する悪評は聞いたことがない。

ちなみに、ピースボートが船を持っているわけではないと書いたが、最近になって「エコシップ」なるオリジナルの船を建造し始めたらしい。オーシャンドリーム号よりも大きく、2020年の就航を目指しているのだとか。就航後はオーシャンドリーム号と並行して海を走るそうだ。

オーシャンドリーム号の概要

「地球一周の船旅」と言われると、豪華客船の旅を想像しがちかもしれない。

そんな想像を抱いてオーシャンドリーム号に乗ると、ずいぶんとがっかりしてしまうらしい。

だから、先に言っておこう。オーシャンドリーム号は豪華客船ではない。海の上の合宿所、よくて海の上のビジネスホテルである。

だから、安いのである。

オーシャンドリーム号はパナマ船籍だ。法律上の問題で、日本船籍にすると手続きがいろいろめんどくさいからパナマ船籍にしている、ということを聞いたことがある。

総重量は35000t。地球一周できる船はある重さ以上ないといけない、と国際法で決まっているらしい。

速度は大体17ノットくらい。時速にすると約30km。何と、車の方が早い。どうりでゆっくり離岸していくと思った。

以前聞いた話では、船が1日かけて進む距離と飛行機が1時間で進む距離は同じらしい。飛行機って速いね。

屋上を含めて11階建て。ただし、乗客が立ち入れるのは4階から上である。

オーシャンドリーム号の船内 4階

4階には「リージェンシー」という大きなレストランがある。ホテルの高級レストランを想像してもらえるとわかるだろうか。

朝は和食が食べられ、昼はチャーハンなどが食べられる。ちなみにどちらも食べ放題。

夜はシェフが腕によりをかけた料理が食べられる。

船内の食事について詳しくはこちらへ!

毎日がタダで食べ放題? ピースボート船内の食事は実はこんな感じ

オーシャンドリーム号の船内 5階

5階はレセプションがある。寄港地でのツアーの追加やキャンセルはここで行う。また、酔い止めをもらったり落とし物が届いていたり(僕はなくしたパソコンが届けられていたことがある)もらったり、とにかくお世話になりっぱなしの場所だ。

オーシャンドリーム号の船内 6階

6階はオーシャンドリーム号のいわば商店街みたいなものだ。売店と美容院がある。

売店ではお菓子から日用雑貨、文房具、星座版といろんなものが揃っている。

美容院は予約制で、確か3000円だったと思う。

僕は美容院が予約でパンパンだったので、ベリーズシティの路上編みこみ屋さんみたいなところで切ってもらった。僕史上最も短い髪型になって、会う人会う人に驚かれた。

オーシャンドリーム号の船内 7階

7階前方にあるのは「ブロードウェイ」というイベントスペースである。ステージがあり、400人規模の客席がある。航路説明会や水先案内人の講演のほか、かくし芸大会、M-1グランプリ、のど自慢、紅白歌合戦、ダンス大会、新喜劇、ミュージカルと大規模なイベントが行われる。

ちなみに、僕はこのステージでかくし芸とカラオケとラップのライブを行ったことがある。照明の具合にもよるが、後ろの客席は意外と見えないので緊張せずに済む。

オーシャンドリーム号の船内 8階

4階から7階までは実はほとんどを客室が占めている。

だが、8階に客室はなく、そのすべてがオープンスペースだ。

まず、前方から。「スターライト」と呼ばれるイベントスペースがある。規模は200人ほど。バンドのライブをはじめ、割と軽めだけど、集客が見込める企画が行われる。

僕はこのステージでもラップをしたことがある。スターライトのステージは丸く、周囲270度ほどを客席に囲まれていて、客席との距離も近く、顔もよく見える。

8階中央を締めているおはフリースペースだ。ソファが置かれていたり、畳が敷かれていたりして、みんな、特に若者がまったりしている。ここでも企画が行われ、よくモノポリーを畳の上でやって遊んだ。

フリースペースの両脇は「プロムナード」と呼ばれる廊下だ。大きな窓があり、外の様子がよく見える。何か作業をするときは、海を見ながらというのが優雅なスタイルだ。

このプロムナードにはパソコンが置かれていて、インターネットができる。ただし、有料で時間制限があり、そのうえ、海の上はつながりにくい。

ネット環境について詳しくはこちらへ。

ピースボート乗船で初めて知った、海の上のアナログすぎる生活体験

8階の後ろの方はピアノの演奏を聞きながらお酒が楽しめる「ピアノ・バー」、お酒とカラオケが楽しめる「クラブ・バイーア」がある。それについてより詳しくはこちらへ。

毎日がタダで食べ放題? ピースボート船内の食事は実はこんな感じ

さて、8階の一番後方は屋外、オープンデッキだ。バーベキュー大会やアコースティックライブといったイベントが行われる。

プールやジャクジーもある。僕はよく、出港式でジャクジーで足湯をしていた。

ちなみに、ここで初めて知ったのだが、正しくは「ジャグジー」ではなく、「ジャクジー」である。

オーシャンドリーム号の船内 9階

9階中央はオープンデッキだ。「リド」と呼ばれるレストランがあり、朝は洋食が食べられ、昼は麺類、夜は丼物が食べ放題だ。

また、このスペースでは夏祭りや大動会も行われる。

リドの後ろには「パノラマ」というレストランがある。パノラマは屋内と屋外、二つの席がある。朝も昼も洋食系だ。

夜は「なみへい」という居酒屋になり、いつも賑わっている。合言葉は「船に終電はない」。

レストランについて詳しくはこちらへ。

毎日がタダで食べ放題? ピースボート船内の食事は実はこんな感じ

オーシャンドリーム号の船内 10階

10階はそのほとんどがオープンスペースだ。防球ネットがあって、ちょっと狭いけどサッカーやバスケができる。

また、スポーツジムもある。こちらもちょっと狭いけど。また、サウナもある。

10階にも客室があるが、10階の客してゃほかの会よりも豪華だ、と言われている。

オーシャンドリーム号の船内 11階

11階に屋根はない。要は屋上である。

あるのはジャクジーだけ。

ちなみに、夜は立ち入り禁止だ。勝手に入ると警備の人に怒られる。

怒られた本人が言っているのだから、間違いない。

オーシャンドリーム号の見学会

オーシャンドリーム号は年内に3回ほど見学会を行っている。地球一周の旅から帰り、次の旅までの間。年によってばらつきはあるが、だいたい春と夏と冬だ。横浜だけで行われる時もあれば、全国を回る時もある。

興味を持った方は是非見学会に行ってみるといい。実際に船を見ながら「ここで暮らすのか」と考えるとテンションが上がる。

ちなみに、あなたが見学会に行くことで、僕へのキャッシュバックは

……まったくない。

投稿者: ノック

民俗学ZINE作家。 「バズらないモノづくり」をテーマとする「ノンバズル企画」を主宰。民俗学専門ZINE「民俗学は好きですか?」を企画・執筆・製本・販売しています。「民俗学とは『生きること』を探求する学問」をテーマに、民俗学の魅力をわかりやすく、面白く、奥深く紹介していきます。