画像検索なんてしないぞ

少し前にBSでやってたテレビドラマ「舟を編む」にハマって、

ドラマの中で描かれた「辞書作りにかける情熱」にほだされて紙の辞書を本屋さんで買ってきて、

原作小説も買って読んで、

で、今、図書館で原作者の三浦しをんさんのエッセイ本を借りて読む、というところまで来ました。

それにしても、「舟を編む」もだいぶ肩ひじ張らずに読める小説だったけど、エッセイの方はなんというか……文体がぶっ飛んでるなぁ。小説家っていうよりも、芸人さんの文体なんですよ。ゲラゲラ笑いながら読みました。

読んでるうちに気になったことがあって。

三浦さんはエッセイの中でちょくちょく自分のことを、身もふたもない言い方をすれば「デブキャラ」扱いしてるんですね。

その頻度がけっこう多いので、こりゃ本当にふくよかな体形なのかな、と思ったり。

いや、ほんとはちょっとぽっちゃり、程度のものを話をおもしろくするために大げさに盛ってる可能性もあるな。

そのへんのことは、たぶん画像検索をすればすぐわかることなんですよ。

でも、そこはちょっと謎にしておきたいので、あえて調べない。

僕はエッセイとかラジオとか、「発信者にシークレットな部分がある媒体」が好きなのです。

you tubeみたいに、発信者がカメラの真正面に立って、何なら自分の部屋の中まで晒して、おまけに家族まで一緒に映って、「はいどーも!」って出てくるのは、どうも慣れない。部屋とか家族とか、その辺は別に「謎なのだ」でいいじゃない。

そうじゃなくて、エッセイみたいに「文章を通して」とか、ラジオみたいに「音だけ」とか、なにかしらの壁がある方が、なんか安心するんです。

そして、その容姿についてはちょっと謎にしておきたい。エッセイにしても、ラジオにしても、声優さんにしても、自分から画像検索をすることはまずないのです。

ただ、「徹底的に姿を隠すアーティスト」に関しては、さすがにちょっとやりすぎでは?と思うこともあります。そりゃ、日本の古来の神様のやり方だ。そこまでやっちゃうとちょっと人間味が……。

別に容姿非公開なわけじゃなくて、たぶんちょっと検索すればすぐわかるんだけど、ただ、僕が無理に検索しない、ってだけです。

今時、好きなラジオとかアニメとかのSNSをフォローしてれば、ラジオDJや声優さんの写真なんてタイムラインにゴロゴロ出てきますからね。それをいちいち「わー! 俺は絶対に見ないんだぁ! スワイプ! スワイプ!」とかそんなことしてないです。「積極的に調べることはしないけど、どこかでお顔を拝見することぐらいあるだろさ。人間だもの」ぐらいの軽い気持ちです。

なんなら、生で会えるイベントにだって行っちゃう。ちょうどこのまえ、ラジオのイベントのチケット申し込みをしたところです。「イベントなんて行かないぞ! 絶対に顔は見ないんだ!」とかそんなめんどくさいこと、しない。

ただ、「気になったから、即、検索!」はしない、それだけのことです。

とりあえず、当分は三浦しをんさんの検索はしないぞ。でも、なんかの本の著者近影とかでうっかり写真見ちゃったら、それはそれでしょうがないか。

投稿者: ノック

民俗学ZINE作家。 「バズらないモノづくり」をテーマとする「ノンバズル企画」を主宰。民俗学専門ZINE「民俗学は好きですか?」を企画・執筆・製本・販売しています。「民俗学とは『生きること』を探求する学問」をテーマに、民俗学の魅力をわかりやすく、面白く、奥深く紹介していきます。