民俗学専門ZINE「民俗学は好きですか?」

民俗学専門ZINEは「日本民俗学」をテーマに、3か月に一度のペースで発刊しております。

なぜ、民俗学がテーマなのか?

……好きだからです。

今、ネットなどで「民俗学」と言われているものを見ると、たまに、妖怪とか幽霊とか怪しげの風習、祭りとかに偏ってて、トンデモオカルト学かなにかと勘違いしてるんじゃないか、と思う人を見受けます。

たしかに、民俗学にはそういう側面もあるし、そういうところをとっかかりに民俗学に触れていくことはアリだと思います。僕だってもとをただせば、ただの妖怪オタクです。

でも、民俗学のことをいつまでも「トンデモオカルト学」だと思われるのもどうかと思うのです。

民俗学はもっといろんな側面があります。そういった民俗学が持つ「いろんな側面」を切り取る媒体を作りたい、民俗学が持ついろんな顔に触れてもらいたい。

そう思ってこのZINEを作っています。

「民俗学は好きですか?」は、以下の二つのルールに基づいて作っております。

ルール① 奇をてらわずに、基をねらう

「基をねらう」は僕の造語で、『基本をしっかりと抑える』という意味です。

なにか人目を引くような、奇をてらったことはやらずに、基本をしっかりと抑える。「そもそも、民俗学とは何だろう」「民俗学は何をするんだろう」「柳田國男とは誰だろう」そんな基本的なことをしっかりと抑えてから、その先の面白さを紹介する、そんなZINEづくりを心がけています。

ルール② よりわかりやすく、より面白く、より奥深く

「民俗学は好きですか?」は論文集ではありません。

本格的な論文なら、日本民俗学会が発行する、ちゃんとした冊子があります。

僕は学者ではなくZINE作家です。「これが俺の民俗学だ!」「これが俺の大発見だ!」「これが俺の斬新な説だ!」と学者のまねごとをしても、学会の中で持論を様々な異論と戦わせて切磋琢磨している学者にはかないません。

ですが、「よりわかりやすく、より面白く、より奥深く」、という観点なら、学者よりも僕のようなZINE作家の方が得意なのではないか、そう考えています。

「民俗学は好きですか?」は新たな研究成果を発表する場というよりも、いまある民俗学を、これから民俗学に触れていこうとする人たちに向けて、よりわかりやすく、より面白く、より奥深く伝えていくメディアを目指しています。

民俗学を様々な切り口からわかりやすく紐解き、その面白さ、そして奥深さを伝えるZINEを目指しています。

これから民俗学を学んでいこうと思っている人にとって、このZINEがその扉となれるのであれば、本望です。


さて、そんな「民俗学は好きですか?」は基本的に、僕が直接販売する、という形をとっています。どこに行けば僕に会えるかは、随時SNSをご確認ください。

SNSへのリンクはこちら。

ただ、出没場所はどうしても首都圏に限られてしまうので、「そんなところまで行けないよ」という方のためにネットショップを用意しております。

ノンバズル企画のネットショップ

「民俗学は好きですか?」のバックナンバー

各号の特集記事を無料公開しております。

創刊号 特集記事「ところで、民俗学って何?」(2019年夏発刊)

Vol.2 特集記事「柳田國男 ~民俗学を黎明(プロデュース)した男~」(2020年冬発刊)


来たれ、民俗学を究めんとする同志よ!

集え、フォークロアの御旗のもとに!

「民俗学は好きですか?」では、民俗学に熱い何かを持つキミの参加をいつでも待っている!

論文、エッセイ、小説、イラスト、マンガ、写真……。A5の紙で表現できることなら、どんな形式でも構わない! 条件はただ一つ、「民俗学であること」!

参加の意思を持つ同志は、コメント欄に書くなり、daikumilk@yahoo.co.jpにメールを送るなりして、その意思を表明してくれ!

キミの参加を待っている!

ZINEとは?

ノンバズル企画では、ZINEを作っています。

……お酒を造っているわけではありません(笑)。

ZINEとは「MAGAZINE」の「ZINE」。個人が発行しているお手製の小冊子、すなわち「同人誌」を指します。

ZINEは19世紀末に生まれ、20世紀、特に90年代のアメリカ西海岸でブームを迎えたと言われています。

日本でも、明治時代には文学の同人誌が多くつくられ、文壇になお残す文豪も、こういった同人誌に執筆していました。

ところが、今の日本で同人誌というと、アニメやマンガの二次創作が主流なので、「同人誌作ってます」って言うと、もれなく「何のアニメの?」という質問が帰ってきます。

アニメやマンガの二次創作、いわゆる「薄い本」と区別するために、日本ではあえて「ZINE」という、ちょっとおしゃれな言い方を使っています。

アニメやマンガでないとすれば、じゃあ、ZINEは何が書かれているのかというと、

……何でもいいんです。

自分の好きなこと、自分の過去の話、自分の夢の話、イラスト、写真、小説、何でもいいんです。

もちろん、アニメやマンガの話でも。それこそ、何でもありなのです。

ZINEの魅力

①個人が発行している

ZINEは大きな出版社ではなく、個人が発行しています。そのため、書き手の個性があふれた出版物です。

その人の趣味や経験、アート作品がZINEの中に詰まっています。

そして、出版物を一つ作るというのは大変な手間です。その手間をかけてでも作りたいものがあったという、情熱がZINEにはつまっているのです。

そのため、ZINEを読むという行為は、あたかもその人の個性をのぞき見しているかのような、不思議な感覚に陥るのです。

②低予算・低価格

ZINEは基本的に安価なものです。個人が発行しているものなので、予算は限られますし、フリーペーパーのように広告を乗っけて広告費をとるものでもありません。

個人が低予算で作るものなので、どうしても、本屋に流通するような雑誌のようなクオリティには届きません。

でも、それがいいんです。デザイン、写真、文体、それらがどこか素人っぽい。素人ながらも精いっぱい、情熱をもって作ったZINE。そ素人臭さが実はZINEの魅力の一つなのです。

③少部数発行

ZINEは普通の本屋には流通していません。

そもそも、「普通の本屋」に流通している本は、「取次」と呼ばれる業者を経由しています。取次では、なかなかZINEのような個人、それも素人が作ったものは扱ってくれません。

さらに、ZINEは個人が作っているものなので、作業的にも、予算的にも、そんなに大量には作れません。

ZINEは、基本的には少部数発行です。

だからこそ、作り手と読み手がダイレクトにつながれるのです。

「だれか読んでくれるかな?」と不安を抱えながらも、情熱をこめてZINEを作った人がいる。一方で、「だれが書いたんだろう?」とそのZINEを手に取り、その情熱を受け取る人がいる。

名前も顔も知らない人同士が、ZINEを通じて繋がる瞬間、それは、ネットを介して大量に拡散するコンテンツを通しての交流とは、また少し違うものなのです。

 

ノンバズル企画とは?

ノンバズル企画とは、「バズらないモノづくり」を掲げ、「バズらないもの」の製作・販売を行うプロジェクトです。

主な活動は民俗学専門ZNE「民俗学は好きですか?」の企画・執筆・編集・印刷・販売です。

「ノンバズル」とは、「バズらない」という意味の、造語です。

なぜ、「ノンバズル企画」では「バズらない」にこだわるのか。

ネット社会でツイートやブログ、動画などが広く拡散し、多くの人に見てもらうことを「バズる」と言います(ちなみに、「バズる」の語源は虫の羽音らしいです)。

ネット社会では多くのクリエイターが「バズること」を目指し、「いいね」やリツイートを集めることや、フォロワーやブログのPV数、動画の再生回数を稼ぐことに力を注いでいます。

バズることができれば、広く名が知られ、多くのフォロワーを獲得できます。自分の活動を多くの人に見てもらうことができ、収入にもつながります。

そんな時代に、なぜあえて「バズらないこと」を掲げるのか。

……だって、「バズる」って、疲れるじゃん。

いろんな数字を気にして、一喜一憂して。

そのうち、本当にやりたいことも見失うようになります。「やりたいこと」よりも「バズること」「注目されること」をやるようになります。

さらに、注目が集まれば何でもいいと、社会的に許されないような行為に手を出したり、人の悪口を言って注目を集めたりするようになってしまいます。炎上商法というやつです。

でも、「数字を気にする」って、実はとても疲れるんです。

数字は常に移り変わるもの。形のないもの。捉えどころのないもの。

そんなものに執着しても、疲れるだけです。

実際、僕自身、ツイッターのフォロワー数や、ブログのPV数を気にすることを一切やめてみたところ、とても気持ちが楽になりました。それだけ、疲弊していた、ということです。

そこで、あえて「バズらないモノづくり」を掲げる「ノンバズル企画」を立ち上げました。ノンバズル企画ではZINEの製作をメインで行っています。

ZINEとは個人が少部数で発行する物なので、基本的にはバズりません。

おまけに、ZINEの内容は「民俗学」を扱ったものなので、これはもう、絶対にバズりません。

ZINEは「バズること」「広く拡散すること」よりも、「ZINEを手に取ってくれたたったひとりと繋がること」に重きを置いたメディアです。「バズること」ではなく、本当に自分がやりたいことをやるメディアです。

ノンバズル企画では、バズるバズらないに関係なく、自分が本当に良いと思ったもの、本当に面白いと思ったものを作っていきます。

そして、作品を多く売ることよりも、作品を手に取ってくれた一人一人と出会うことを大切にしていきたいです。