ここは地獄か?

フェイスブックの広告、多すぎません?

いや、そういう広告があるからフェイスブックにお金が入って、みんなが無料で使えるっていうのはわかるんですよ。広告は大事です。

でも、特にスマホで見ているときに、タイムラインの2番目くらいから延々と広告が鈴なりに続いて、スワイプしてもスワイプしても広告ばかり。俺の友達の投稿はいったいどこに行ったんだ?

ここ最近のネットはなんだかおかしいです。

グーグルで検索すれば、一番最初に表示されるのはAIによる回答。

どこまで正しいのかわかんないし、間違ってても誰も責任とらんし、見るだけ時間の無駄だと思って、目を通すことなくスワイプします。

おまけに今度はツイッターが、検索したらタイムラインの上の方に、検索内容とは何の関係もないニュースが表示されるようになって。

広告ならまだしょうがないかと思うけど、ニュースはいらない!

なるたけ余計な情報は見たくないんですよ。だって、ネットのデマに踊らされない最も確実な方法って「そもそも、ネットを見ない」なので。

ああいうデマっていうのは読み手の怒りや不安を煽るように巧妙に罠が仕掛けられているので、「情報を見たうえで、真偽を判断する」というのはほぼ不可能ですね。「俺は真偽がわかる」なんて思っちゃダメ。「見たら最後、必ず騙される!」、そう考えて、なるべく余計な情報は避けるようにしているんです。

それにしても、「正しい情報を、最短で手に入れたい」ってだけなのに、広告が多すぎたり、余計なニュースが入ってきたり、あってるかどうかわからないAIが答えたり、どうなってるんだ最近のネットは! 進歩すればするほど、手間ばっかりかかるじゃないか!許さんぞ、イーロンマスク!

だけど、おかしいのはプラットフォームを提供する側だけではないようで。

ツイッターにはタイムラインとは別に「おすすめ」の欄があります。好きな声優さんの見逃してた告知とかが流れてくるので、たまにチェックしてるんだけど、声優さんの告知なんてのんきな投稿よりも多いのが、誰かの炎上、苦情、中傷、差別、怒り……、侮蔑……、憎悪……。

……地獄か、ここは?

こんな業の塊みたいな投稿ばっかり「おすすめ」しやがって。誰が選んでるんだ? ほんとにAIか? マーラが選んでるんじゃないのか? 僕が菩提樹の下で悟りの境地に至るのを邪魔しようとしてるんじゃないのか?

ネットのことをテレビと比べてニューメディアなんて呼ぶ人もいるけど、勘違いも甚だしいですよ。まさに2500年前に釈迦が説いた六道輪廻の世界そのものじゃないですか。ニューどころか、クソ原始的なメディアなんじゃないか。

政治や国際情勢についてあれこれ語るより、怒りとか恐怖とか刺激とかにすぐ我を忘れて反応しちゃう自分の心の乱れともっと向き合ったらどうかね、と思う今日この頃です。

ここ半年くらい、SNSやネットニュースを見る量を減らしたり、サブスク見るのやめたりと、自分の心の乱れを減らすためにネット時間を減らすように心がけているんだけど、もっと大幅に削ってもいいのかな、って思うのですよ。

日光のお猿さんの精神です。余計な情報は見ざる、心を乱す話は聞かざる、日ごろの愚痴や人の醜聞は言わざる。

そうして削った時間で、窓の外の雲を見たり、近所の森から響く虫の音を聞いたり、コーヒー飲みながら本を読んだり……、なんてできたら優雅でいいじゃないですか。

投稿者: ノック

民俗学ZINE作家。 「バズらないモノづくり」をテーマとする「ノンバズル企画」を主宰。民俗学専門ZINE「民俗学は好きですか?」を企画・執筆・製本・販売しています。「民俗学とは『生きること』を探求する学問」をテーマに、民俗学の魅力をわかりやすく、面白く、奥深く紹介していきます。