富士山は知らないことだらけ

あたしゃ何にも知らないのね、とつくづく嫌になりますよ。

4年後に富士山に登ろう! と計画して、まずは富士登山に必要な装備って何だろう、とググってみたところ、「富士登山オフィシャルサイト」なんてものが出てきました。

いや、オフィシャルって何だよ! 誰が書いてるんだよ! 富士山か! 富士山がパソコンで書いて更新してるのか!

もちろんそんなわけなくて、環境省と山梨県と静岡県が共同で運営しているサイトなのでした。

さて、さっそくサイトを開いてみると、衝撃の文字が!

「2025年の登山シーズンは終了しました」

ガーン!

シーズン終わったんかい!

ってか、シーズンがあったんかい!

あたしゃ、そんなことも知らなかったよ。

サイトによると、富士登山ができるシーズンは9月上旬から7月上旬に2か月間だそうです。

10月ぐらいが涼しくてよさそうだ、と思ってた僕は早くも出鼻をくじかれました。

さて、富士登山に必要な装備はどんなもんかとサイトを見ていると、さらに衝撃の言葉が。

「7月山頂 平均気温5℃」

……寒い! 7月なのに寒すぎる!

100m登れば0.6℃下がるので、標高3776mだと下界より25度くらい下がる計算なのはわかってたけど、いざ「7月は5℃です」と書かれると、いかに寒いかがわかります。

そういや、今年の夏、ケーブルカーで奥多摩・御岳山の山頂に行った時、万全の熱中症対策をしてきたのに、全く意味ないほど涼しかったもんなぁ。あそこより2000m以上高いんだぜ。

そりゃ、10月とか無理だわ。

さらに、4年後の登山を思い描きながらサイトを見ていると、まだまだ知らないことがありました。

なんと、富士山には、登山ルートが4つもあるんです。

なんとなく、登山口は1個だと思ってたけど、まあ、あんなにデカいんだから、そりゃルートもいっぱいあるかぁ。

えっと、一番カンタンなルートはどれですか……。あんまりトラップとか敵キャラとかがいないルートで……。

なんてこった。冒険のプランを組もうと思ったら、まずどのルートか選ぶかで全然違うなんて。なんだか、ポケモンの最初の3匹のうち1匹を選ばなければいけない、みたいな話です。そう、冒険はいつだってなにかを選択することから始まり、家に帰って洗濯して終わるのです。

あんなにデカくて、東京からもよく見えるのに、富士山、知らないことだらけだなぁ。日本には、そして世界には、まだまだ知らないことばかり。だから面白いんですね。

投稿者: ノック

民俗学ZINE作家。 「バズらないモノづくり」をテーマとする「ノンバズル企画」を主宰。民俗学専門ZINE「民俗学は好きですか?」を企画・執筆・製本・販売しています。「民俗学とは『生きること』を探求する学問」をテーマに、民俗学の魅力をわかりやすく、面白く、奥深く紹介していきます。