手書きにまつわるあれやこれや

「民俗学は好きですか?」vol.6が完成し、秋の文学フリマも終わり、12月に入ってからは本格的にvol.7の制作を始めました。

vol.7はどんな企画でいこうかしら、とさっそくノートを広げ、あれこれ書き連ねてます。

そう、僕はこういったアイデアを書き留めるとき、必ず「手書きのノート」を使ってるんです。

「最近、全然文字を書かなくなった」なんて話をよく聞くけれど、僕は今でもバリバリ手書きをしてますね。

どうして、手書きのノートにこだわるのか。

理由は一つです。

手書きのノートは、乱雑に扱っても、中のデータがなくならない!

デジタルは、ちょっとした衝撃ですぐデータがとびます。

ぶつけてもダメだし、落っことしてもダメだし、踏んづけてもダメ。

わがままだなぁ、もう。デリケートなんだから。

その点、手書きのノートは頑丈です。ゾウが踏んでも壊れません、たぶん。

この手書きのノートは、基本、外には出しません。他人に送って読ませることもしません。だから、手書きでいいんです。

これが、外とやり取りするような文書の場合は、デジタルの方がいい。一瞬で送れますからね。

ところが、お役所になんかの書類を届けてください、みたいな場合、ほとんどが紙の書類。最近、ようやくe-taxが出てきた程度。数年前にお役所とやり取りした時は「では、紙の書類を郵送してください」でした。

あきれたのが、役所のサイトに「申込用紙フォーマット」みたいなのがあって、「こちらを印刷して郵送してください」。

……なぜ、一度印刷させる? そこの画面に直接書き込める仕様にすればいいでしょ? e-taxはサイトに直接入力してるぞ。

印刷するだけでもひと手間めんどくさいうえに、書き損じをしようものなら、もう一度初めからやり直し。デジタルならバックスペースキー一押しで解決なのに。

そして郵送。封筒に入れて、あて名を書いて、切手を貼って、ポストに入れて。近場なら一日あれば届くだろうけど、土日を挟んだらもっとかかります。

デジタル送信なら、秒です。地球の裏側だろうが、秒です。

そうやって郵送した書類に何か確認したいことがあったのか、お役所から電話がかかってくることがあります。

ところが、電話に気づけず、携帯電話を見たら着信履歴があって、あら大変とかけなおすんですね。

すると、担当者がいまいないので、と言われる。何時に戻りますかねと聞いても、こちらから後で折り返すので、と言われて仕方がないから電話を切る。

するとまた、電話に出れないようなときに限って電話が来る。

着信履歴を見てあら大変とかけなおすと、ただいま担当者がいませんと言われ……。

……メールでよこせや!

電話というのは、「こちらの電話に出れる時間」と、「相手の電話に出れる時間」が奇跡的に合致した時にだけ通じる、「奇跡の通信手段」だ! 奇跡を信じて何度もかけてくるんじゃない!

というわけで、手書きかデジタルか、要は使い分けが大事だよ、という話だったんですか?

ちなみに、年末になりましたが、私は年賀状に関しては、手書きだろうと宛名印刷だろうと一切やらない主義です。LINEとかSNSとかでもこの手の挨拶は一切やらない主義です。たかだか日付が変わったぐらいで、おめでたいことなんて何も起きてないからです。

投稿者: ノック

民俗学ZINE作家。 「バズらないモノづくり」をテーマとする「ノンバズル企画」を主宰。民俗学専門ZINE「民俗学は好きですか?」を企画・執筆・製本・販売しています。「民俗学とは『生きること』を探求する学問」をテーマに、民俗学の魅力をわかりやすく、面白く、奥深く紹介していきます。