畑を借りました

畑を借りたんですよ。

2畳ほどの小さな区画を、月6500円で借りてます。

うちの近所にはいくつかこういう貸農園がありまして、いろいろ比較してたんですけど、地元だとここが一番安いです。

どうして安いのかと言うとその理由はカンタンで、

どの駅からも遠いんですよ。

3つある「最寄駅」、どの駅から歩いても30分以上かかるんですよ。バスを待っても30分に一本。

ただ、ウチからは自転車で10分ちょっとで行けちゃう。

これはいい場所を見つけたぞ。

もう少し探す範囲を広げればもっと安いところもあるけど、そこだと交通費やらお昼ごはんやらが通うたびにかかって、結局お金がかかっちゃう。

今度借りた畑なら、自転車でも歩きでも行けるから交通費はかからないし、うちでで昼ご飯を済ませてからでも十分作業できる。おまけに指導員の人までいるので、基本は自分の自由にやりつつも、不安なところは相談できる。この前は肥料の撒き方を教わりました。

そもそも、地元に貸農園がいくつかあって、比較して選べるって時点で恵まれてるなぁ、と思います。

都心だとたぶんこうはいかない。貸農園どころか、畑そのものがないんだから。

ウチの地元は首都圏のベッドタウンとしてかなりの人口を抱えてるけど、少し郊外へ行けば農地がたくさんあるんです。

とくに、畑に行く途中で大きな道路を二つ横切るんですけど、二つ目を横切ると景色は一気に畑だらけになって、心も自然と農作業ムードに切り替わるんですね。

おまけに、家から畑まで行く道中にコンビニもスーパーもあって、郵便局まであるので、なにかと便利。

あろうことか農園の目の前はホームセンターなんです。もはや、便利オブ便利。欲しいものは全部ここで買えちゃう。

まあ、いまのところは、農園の備品で間に合ってるんですが。

そんなこんなで、いまはスナップエンドウくんとイチゴちゃんを育ててます。

畑に行くのは週に一度。2畳ですから。

葉っぱの状態をチェックして、余分なつるが伸びてきたらちょん切って、雑草が生えてきたらひっこ抜いて、土が乾いてきたら水を撒いて。害虫に悩まされて。アリが這い回り、蜘蛛が顔をのぞかせる。空を見上げれば白い雲があり。

農園からもらったテキストとにらめっこしながらやってます。

どうも僕は、「次の作業工程がある」というのが楽しくてたまらないみたいです。これはZINE作りも一緒です。

子供のころから畑仕事をやってみたいなぁ、って気持ちはどこかにあって、今日まで潰えることがなかった、そういうことです。

正直な話、欲しいのは野菜や果物よりも、それを育てる技術の方なんです。「農地さえあれば、何とか生きていけるよ」と言えるくらいの。お稽古事を始めた、と考えれば、月6500円は安いものです。

「数年後に畑を処分したい。タダでいいから引き取ってくれ」という都合のいい方がいらっしゃいましたら、是非ともご連絡を。

投稿者: ノック

民俗学ZINE作家。 「バズらないモノづくり」をテーマとする「ノンバズル企画」を主宰。民俗学専門ZINE「民俗学は好きですか?」を企画・執筆・製本・販売しています。「民俗学とは『生きること』を探求する学問」をテーマに、民俗学の魅力をわかりやすく、面白く、奥深く紹介していきます。