8年前のドカ雪

この前は久々のドカ雪でした。畑仕事をはじめて、はじめて、はじめての冬です。あれ? はじめて一個多いかな?

人や車が往来する道路には雪は残らなくても、畑にはしっかり雪が残ってました。

屋外の流し場にも雪が積もって泡風呂みたいになってました。

雪の中で野菜の様子をチェックしようと「トンネル」と呼ばれる装備を外そうとするけど、雪解けの泥でぐちゃぐちゃ。ただ野菜の様子を見たかっただけなのに泥遊びをする羽目に。

ニュースを見てると参考までにと、8年前の大雪の映像を流してました。

ああ、懐かしいなぁ。

2015年2月14日。あの日のことはいまだに忘れない。血のバレンタインならぬ、ドカ雪のバレンタイン。

その日、大好きなHOME MADE 家族のライブが、さいたま新都心のライブハウスであったんです。

ところが、異例の大雪。電車は動くのか、ライブは開催されるのか、そもそもHOME MADE 家族は会場に来れるのか。不安は尽きません。

ただ幸いなことに、さいたま新都心はぎりぎり徒歩圏内だったので、交通機関が止まっても会場に行ける。大雪の中をひいひい言いながらライブハウスまで歩きました。

無事ライブも始まり、HOME MADE 家族はステージに立つなり、「今日は本当によく来たな!」。ふつうのライブの10倍くらい歓迎されました。

会場はいつものライブより若干すきまがあって、ああ大雪で諦めて来れなかった人もいっぱいいたんだろうなぁ、と。

そして始まるライブ。「アイコトバ」「少年ハート」などの定番の名曲から、新曲まで、ライブパフォーマンスがすぐ目の前で繰り広げられます。その曲で飛び跳ねたり踊ったりするぼくたちオーディエンス。

武道館で一万人を前に歌ったり、テレビで電波に乗せて歌ったり、ラジオで何度も流れたりして、大勢の人が聞いてる曲たちを、今日このライブハウスに大雪のなか必死でたどり着いた数百人のためだけに今歌ってくれてる、これはライブの究極の醍醐味だなぁ。たぶんアーティスト側の視点でも、「大雪の中で必死で来てくれた限られた人たちのためだけに歌う」ということはなかなかないんじゃないかな。

それから半月ほどして、毎週見ていた深夜の番組「さまぁず×さまぁず」を見ていた時です。

「さまさま」はさまぁずの二人がお客さんの前でトークをする、というだけのシンプルな番組。でも、毎週録画するほど好きでした。

さまぁずの二人がお客さんの前に出てきて、あいさつをしてからトークが始まるのですが、その回は出てくるなりお客さんに向かって、「今日は本当によく来てくれた!」といつもの10倍の大歓迎。

ああ、あの日だ。あの日の収録だ。

きっと、さまぁずの二人も、お客さんも、ひいひい言いながらテレ朝のスタジオに行ったんだろうなぁ。

投稿者: ノック

民俗学ZINE作家。 「バズらないモノづくり」をテーマとする「ノンバズル企画」を主宰。民俗学専門ZINE「民俗学は好きですか?」を企画・執筆・製本・販売しています。「民俗学とは『生きること』を探求する学問」をテーマに、民俗学の魅力をわかりやすく、面白く、奥深く紹介していきます。