山梨の旅

1泊2日で山梨に一人旅してきました。2年ぶりの旅行、自由気ままな一人旅としては、もっと久しぶりでしょうか。

ちなみに、実は意外と「男子だけで旅行」というのをやったことがありません。2回くらいしかないかな、というさりげない自慢。

立川の特急列車からいざ甲府へ。山梨では富士山が見れるかな?

と期待に胸を膨らませていたところ、まさかの、立川から発車5分で富士山が丸見え。

いや、東京から見えてもいいけどさ、早いのよ。出番、まだなのよ。ちょっとしゃがんでてよ。

ちなみに、山梨で見えた富士山は、ほかの山からちょこっと頭を出してるだけで、なんだか焼き肉屋のシメで出てくるアイスクリームみたいでした。せっかく来たんだからもうちょっと背伸びしてくれよ。

電車の中で読む旅のお供は、四角大輔アニキと本田直之さんの本「モバイルボヘミアン」。5年前に買った本だけど、旅の列車の中は「もう一度読み返す」にもってこいの場所です。

しかし、近場のつもりで山梨を選んだんですけど、特急の1時間もしっかり遠いですね。地球は広い。

山梨は、真ん中に甲府盆地があって、その周りを山々が囲むという、ポンデリングみたいな形をしています。甲府を拠点にすればいろいろと動きやすい。

初日の目的地は「鰍沢」。「かじかざわ」と読みます。甲府盆地の南の端で、今では富士川町の一部ですが、かつては一つの市でした。

甲府盆地は東を笛吹川、西を釜無川が流れていて、その二つの川がこの鰍沢で合流して、富士川となって太平洋へと流れ出る。そのため、鰍沢は水運の拠点として発展したのです。

鰍沢をウロチョロした後は、甲府に戻ってその日はおしまい。

宿代をなるべく安くして、ホテルはほんとに眠りに行くだけ。食事とお風呂は、甲府の街中のレストランや銭湯に行く、「街そのもの」に泊まるスタイル。「銭湯からホテルに戻る前に、スーパーに寄ってきたい」なんて感じで街を歩いていると、ちょっと生活者になった気分に浸れます。

この日の歩数は39598歩。さすがに疲れて、銭湯に熱いお湯につかりながらあ~う~うなってました。

二日目の予定はなんとなく決まってたんだけど、完全に予定変更して、中央本線を鈍行で帰りながら、気になった駅で降りていくスタイル。

気になった駅が「塩山(えんざん)」と「四方津(しおつ)」。「よもつ」ではなく、「しおつ」。

日本の塩は海でしか取れないはずなのに、なぜ山梨に「塩」の地名があるのか?(さらに、甲府の西には「塩崎」という駅もあるのです)。

これは「なぜ、山に囲まれているのに『やまなし』なのか」に匹敵するレベルの謎です。

あと、「山梨」はなんだかかわいらしいうえに甘くて美味しそうだけど、「甲斐の国」って書くと途端に強そうになるのも、不思議です。

なぜ、山梨なのに「塩」の名がつくのか。結果的に、次のZINEのページが3分の1は埋まるんじゃないか、ってくらいのネタを仕入れることができました。

帰ってからもなおワクワクしている、これぞ最上の旅!

ちなみに、二日目の穂数は42687歩でした。そのうちの2000歩はたぶん、夜に新宿で「夕飯どうしよう」と歌舞伎町をうろうろした時のものです。

あと、乗り換え失敗して、トータルで1時間足止め食らいました。

電車が少ないのはまだいいとして、来たと思ったら鈍行じゃなくて特急なのよ。

投稿者: ノック

民俗学ZINE作家。 「バズらないモノづくり」をテーマとする「ノンバズル企画」を主宰。民俗学専門ZINE「民俗学は好きですか?」を企画・執筆・製本・販売しています。「民俗学とは『生きること』を探求する学問」をテーマに、民俗学の魅力をわかりやすく、面白く、奥深く紹介していきます。