やめる理由が見つからない

ZINE作りを始めて、今月で5年目に入りました。

でも、文学フリマに初めて出店したのは2020年の11月(コロナ禍まっただ中!)だったので、実感としては「デビューしてまだ3年たってない」って感じです。

この一年で、僕のことを知ってくれる人も少し増えたように思います。「縁ができたな!」というやつですね。

ちなみに、去年一番驚いたのは、文学フリマで、ファンだという女性から差し入れでカールをもらったことです。カールはもう、関東では手に入りづらいのよ……。

なんだかんだで4年間、飽きもせずやって来たことで、見えてる景色が少しずつ変わってきてるのかな、とちょっと実感しかけているいるところです。

ホントにちょっとずつですけど。

そしたらこの前、学生時代の友人が僕のことを「続けてることがスゴイ」と言ってくれたんですよ。

なるほど。確かにそうかもしれない。

続けている、続けられる状況にあるっていうのは、確かにそれだけですごいことなのかもしれない。

僕の実感としては「やめる理由がなかった」と言うのが正直なところ。1冊作るたびに「次も作ろう」と思えるし、文学フリマなどのイベントに出ればちゃんと反響がある。売上も、実力と工夫次第でまだまだ伸びていくという実感がある。

なにより、ZINEを置いてるお店や、ZINEを売るイベントをいくつかまわっていくうちに、それまで行かなかった町、知らなかったお店、出会わなかった人に会うようになる。

「ネタ切れ」とか、「反響がない」「全然売れない」「ここが限界だろう」、みたいなやめる理由がいまのところ見つかってないから続いている、って感じです。

すくなくとも、カネになるならないはあまり関係ないですね。儲かったってやめる人はやめるだろうし。もうやめたいんだけどカネになるから続ける、っていうのもなんだかなぁ。

ZINEにかぎらず、僕の場合なんだってやめる理由が見つからないうちはずっと続ける性格なのですが、その性格が「続ける才能」ってヤツなら、案外そうなのかもしれません。

続けることもまた一つの才能。そういえば、地球一周に向けてポスター貼りをしていた時も、そんなことを言われました。一度は地球一周を志しても、船に乗るまで半年ぐらいある中で、その意思を継続できる人って意外と少ないんだ、と。確かに僕は一度も「やっぱり地球一周はやめよう」と思ったことはなかった。「ポスター貼りもうヤダ!」は何回かあった気がするけど(笑)。

さて、その友人が、この春から海外に出向することになったんです。それも、数年間。

その話を聞いて、思ったのです。

「私も、まだまだ暴れ足りない」と。

もっともっとワクワクすることをしたい。

友人は海外に行く。僕も負けてられない。ワクワクに関しては負けたくない。謎の意地の張り合いです。

きっと僕は、どんな人生を歩んでいたとしても、必ずこう思うのでしょうね。「もっとワクワクすることをしたい」と。

だから、まだまだまだまだ止まんないよ。

投稿者: ノック

民俗学ZINE作家。 「バズらないモノづくり」をテーマとする「ノンバズル企画」を主宰。民俗学専門ZINE「民俗学は好きですか?」を企画・執筆・製本・販売しています。「民俗学とは『生きること』を探求する学問」をテーマに、民俗学の魅力をわかりやすく、面白く、奥深く紹介していきます。