先日、浦和パルコで行われたZINEの販売イベント「ZINEフェス埼玉」に出店してきました。
「ZINEフェス」は普段は吉祥寺パルコで行われているのですが、今回は初めての浦和開催。今まで、イベントに出店するためにあちこちに行き、6月には往復3000円をかけて高崎まで行っていたのに、今回、なんと交通費が0です。会場まで歩いて行きました。
地元、ということでわかるのですが、浦和パルコのお客さんは吉祥寺パルコのお客さんとは、どうも客層が違う。
吉祥寺という街は、商店街におしゃれな雑貨屋がずらりと並ぶ街です。吉祥寺パルコの中にもやはりおしゃれなお店がいっぱい。実際、イラストや写真などのアート系のZINEがよく売れます。アート系ではなく読みもの系のZINEを作る僕にとってはアウェーです。
一方の浦和はと言うと、
浦和におしゃれな雑貨屋さんがずらりと並ぶ場所なんてあるわけないじゃないですか。はっはっは。浦和の商店街に何があるかって? 日高屋だよ。浦和パルコにどんなお店があるかって? ノジマ電器だよ。
じゃあ、浦和パルコによくくるお客さんとはどういう人なんだろうか。どんな人をターゲットにして売ればいいんだろうか。
よく浦和パルコをうろついてて、
本屋さんとか好きで、
「民俗学」ってワードに反応しちゃう人っていうと……、
ワシのことやないかい!
そうか。ワシみたいな人を相手に売ればいいんだな。
そして実際にイベントが始まってみるとあらびっくり。
吉祥寺の時の倍ぐらいのスピードで瞬く間に完売してしまったのです。吉祥寺では一度も完売したことないのに……。
やはり、同じパルコでも吉祥寺と浦和では客層が違っていた! そして、浦和の方が完全にホームだった!
ZINEを作り始めて5年目、「どこかに僕のZINEがよく売れる町はないかね」といろんな場所のイベントに参加してきたけど、まさかの地元がよく売れるとはなんという青い鳥。
そういや、好きなアニソンの歌詞にあったなぁ。「探してたものは実は近くにあって、信じられないほど遠回りして見つけ出すんだ♪」
それにしても、どうして浦和の方がこんなに売れ行きがいいのだろうか。
実はちょっと思い当たる節があって。
吉祥寺になくて浦和にあるもの。それはプロサッカーチームとあともう一つ、古本市。
浦和は毎月古本市が開かれていて、もう40年以上続いてるんです。僕も毎月楽しみにしています。
40年のあいだ毎月古本市が開かれるって、これは全国でも相当珍しいのではないでしょうか。
おしゃれな雑貨屋が集まる吉祥寺にアート系ZINEを楽しむ人が集まるように、40年古本市がつづく浦和には読み物系のZINEを楽しむ人が集まるのではないか。
じゃあ、アートと読み物の違いって何だ? ただの絵・写真と文章の違いなのか?
考え出すときりがないのだけど、ZINEを作り始めて5年目にして地元が初めて教えてくれることがある。やっぱり青い鳥です。