4年目と10冊目

民俗学エンタメZINE「民俗学は好きですか?」、いよいよ10冊目が完成しました。

1冊目の完成から、ちょうど4年が経ちました。

4年と言うと、大学生だったら卒論書いて卒業してなければいけない時間です。

アスリートだったら、オリンピックやらワールドカップやらの大きな大会が4年周期でやってくるので、4年でひとくくりって考えの人が多いみたいです。

そして、僕は4年でちょうど10冊という区切りを迎えたわけです。よくもまぁ、飽きずに続いたなぁ。

こうやって10冊を並べてみると、我ながら圧巻ですねぇ。

……青、紫、黒、寒色多いな。

10冊目が出せるということを4年前に考えていたか、と考えると、微妙なところですね。10冊目まで出したい、と思っていたと思うけど、別に何の確証も保証もなかったわけで。

で、いま、次の10冊、次の4年をどうするかって考えてます。次の4年。おお、アスリートみたいだ。

これからのZINE作り、これからの販売方法、これからの宣伝の仕方、これからの活動、次の4年をどうするか、プロデューサー目線でいろいろと考えてる最中です。

4年やって気づいたのが、クリエイターとしてモノづくりをするときと、プロデューサーとして販売や宣伝について考えている時では、使う脳みそが違う、思考回路が違う、考え方が違うということ。

モノを作るというのは、数字では評価できないもの。

モノを売るというのは、数字でしか評価できないもの。

この二つは、根本から違うんです。

WEBライターやってた頃は、「こういう文章が読まれますよ」みたいなマニュアルがよくありました。「読まれる要素」みたいなのを次々とぶっこんでいくわけです。

今はもう、そういうことはほぼやめました。

モノづくりをしているときは、「どう言う文章が読まれる?」とか「どういうZINEが売れる?」みたいなことは一切考えない。自分が作りたいように作る!

作ってから、頭を切り替えて、売ることを考える。「作る」と「売る」で完全に思考を切り替えるのです。

切り替えた後で、「これ、おもしろいのかな?」「これ、どうやって売ればいいんだろう?」と頭を抱えるのです。

……だから今、頭を抱えてるんですよ。

最新号の特集のテーマはずばり「匣」、すなわち「箱」。

これを一体どうやって売っていけばいいのか……。「匣のプロモーション」なんて何をやっていいやら見当がつきません。

……いやいや、その前に。

「特集 匣」って何だよ!

こんなミステリアスなZINEでも、この前のイベントではちゃんと売れていました。世の中って不思議ですね。

投稿者: ノック

民俗学ZINE作家。 「バズらないモノづくり」をテーマとする「ノンバズル企画」を主宰。民俗学専門ZINE「民俗学は好きですか?」を企画・執筆・製本・販売しています。「民俗学とは『生きること』を探求する学問」をテーマに、民俗学の魅力をわかりやすく、面白く、奥深く紹介していきます。